上級コース解説

 ここでは、TLDプログラム上級コースを体験なさった方のために
フォロー解説をさせていただいております。ぜひ、ご確認ください。
体質

人それぞれ異なる身体の特質

 人にはそれぞれ個性があるように、身体も個々の特質があります。これを体質といいます。TLDでいう体質は、医学的体質とは異なります。ここでいう体質は、人体を構成する元素のバランスによって表面化する身体的特徴をとらえて分類します。健康を合理的に得るためには、この体質を的確に把握してその特質に応じた対処を行うことが必要です。とくに、食事の摂り方などは、体質によって大きく異なる場合があります。体質別の食事の摂り方を誤ると、健康維持が困難になることもあります。したがって、それぞれの体質に応じた健康づくりを知ることが必要です。
 体質には、先天的要素と後天的要素があります。先天的特質を変えることは困難ですが、後天的特質を変えることは比較的容易です。体質のバランスが崩れていると、多くは体調の乱れがおこってきます。病気の場合は、体質を考慮しなければ、効果的な健康法・治療法を行っても十分な結果が現れないことが多くなります。体質に合った健康法・治療法を行うと、短期間で高いレベルの健康を得ることができます。

元素バランス

 人体を構成する元素のバランスは許容範囲が極めて狭く、わずかな乱れでも組織の機能に異常が生じます。元素バランスは、本来、自動的に体内でコントロールされるものですが、摂取する食物のバランスが極端に悪い場合は、コントロール不能になることがあります。この状態は、病的です。元素バランスを元の正常な状態に戻して整えるには、食物のバランスを調整する以外に方法はありません。
 現代人の大半は、元素バランスが崩れています。その原因は、不自然な食物が氾濫し、食べ方も不自然になっているためです。農産物は、化学肥料と農薬を多量に使い、季節はずれの温室栽培、水耕栽培、遺伝子組み換え、放射線照射などの不自然な農法。加工食品は、大量に化学薬品を使い、加熱、レトルトパック、インスタント化、など何重もの不自然加工。家庭での不自然な調理で、さらに栄養素の減少とアンバランス。そのような食生活が続けば、体が異常になるのは当然です。生活習慣病の最大の要因は、食生活にあります。   
 人体を構成する細胞は、分子で構成され、分子は原子、原子は素粒子、素粒子はエネルギーで構成されます。エネルギーは変幻自在で、ある時は光、ある時は熱、物を動かすパワー、物を分解するパワーなど、あらゆるものに変化します。エネルギーが、質量を持つと素粒子を形成し、これが元素を形成し、あらゆる物質を形成します。エネルギーには、相反する2種の性質があり、常に同時に存在します。一種類のみでは、存在することができません。エネルギーの一つは、求心性を持ち、一つは遠心性を持ちます。2種類のエネルギーが元素を形成したとき、どちらか一方の力が優位になっており、完全な均衡状態はありません。求心性のエネルギーが優位にある元素は、陽子・中性子など原子核の力が強いため、電子の軌道が小さくスピードが速くなります。遠心性のエネルギーが優位にある元素は、原子核の力が弱く、電子の力が強いため、軌道が大きくスピードが遅くなります。それぞれの元素は、その性質を持ったまま分子をつくり、細胞をつくり、組織を構成します。組織は、元素の性質がそのまま現れます。求心性が強い元素で構成された組織は、硬く収縮し、下降し、動きが活発化し、温度が上がる傾向があります。遠心性の元素で構成された組織は、軟らかく、膨張し、上昇し、動きが緩慢になり、温度が下がる傾向があります。ここでは、便宜上、求心性を陽、遠心性を陰という言葉を使います。
 たとえば、胃に陰性の強い精製糖(白砂糖等)が入った場合、胃の粘膜細胞に吸収され細胞全体が弛緩して胃液分泌細胞の活動が低下し、分泌が減少します。そして、胃の組織全体が弛緩して蠕動運動が低下します。腸に移動すると、胃と同様に弛緩し、腸液の分泌が減少し、蠕動運動が衰えます。長期にわたって精製糖が入り続けると、組織の内部に侵入して常に機能低下したままになります。
 たとえば、陽性の強い肉類の成分が多く血管内に入ると血管細胞は収縮し硬化して、血圧は上昇傾向が現れます。心臓も同様に、収縮傾向が現れます。この状態が長期にわたって続くと、動脈硬化、狭心症などの疾患につながっていきます。
 以上のように、食物の性質は人体組織の性質となって確実に現れます。元素のバランスは、人体の基本機能を左右する重要な要素です。元素がアンバランスのまま健康体を造ろうとしていかにすぐれた方法を行っても、必ず限界が生じます。また、崩れやすい不安定な健康にとどまります。元素バランスが整っていると、健康づくりが容易であり、高いレベルの健康体で安定することができます。
 食物を判断する基準は、栄養素、特質(薬効等)、PH,陰陽等で総合的に見ることが必要です。とくに陰陽は人体を最も大きく左右する要素であるため、重要な基準です。
 陰陽バランスとは、元素バランスのことです。陰陽は東洋医学で使われてきた用語ですが、マクロビオティックでの使い方と判断は、異なるところが多くあります。東洋医学では、経験則にしたがって現象を表面的・一時的にとらえます。マクロビオティックでは、現象を本質的にとらえます。東洋医学とマクロビオティックでは、視点が違うのです。
 たとえば、アルコールや香辛料。これらを体内に入れると、体が温まり、発汗することもあります。この現象は、一見陽のように見えます。しかし、これは陰性の作用によって血管が拡張し、その結果血流が一時的に活発になって温かくなったのです。そのため、陰性成分が中和され、分解されて減少してくると、逆に冷えてきます。それが、本質の作用です。物事は、常に本質を見極めていくことが大切です。

体質の判定

 初級コースでは、体質を5つに分類して対処法を示しました。上級コースでは、19種類に分類してバランス修正法を示しました。
 上級コースの体質分類は、7段階の陰陽と3タイプの組織充実度を組み合わせて19種類となります。中庸(ベストバランス)の場合は1タイプですから、他の6種のそれぞれ3タイプで(6×3=18)と中庸×1 を足して19種類です。 
 各体質別に、改善策と食事の摂り方を示してあります。

体質別食事の実際

 TLDプログラムによって体質チェックを行うと、回答にはそれぞれの体質に応じた食事をするための食材一覧が示されます。
一覧には、①から⑩まで番号があります。①の食材は、毎日食べると良いものです。同種の食材は、いずれかのものを食べればよいでしょう。たとえば、玄米と発芽玄米は同種ですから、どちらかのものを摂れば結構です。
②の食材は、『毎日、適度に食べてよい』とあります。これは、グループ内の食材全部を毎日食べるというということではなく、好みのものを何種類か食べれば良いということです。食べなければいけないという意味ではありません。
③は、毎日食べても良い食材ですが、少量ずつにして過食しないようにした方が良いものです。④以下は、示されている頻度の範囲内で、好みのものを選んで食べれば良いものです。
どのタイプの場合も、食事の基本を整えた上でそれぞれの改善食を摂ることで、初めて効果が期待できます。どんなことでも、基本が最も大切です。